これには、明確な「順番」があります。
ここでも原則は、肯定→主張→肯定です。例えば、練習中に、上手な子が特定の選手へ「下手だ」と言い、場の空気を悪くしているケース。まず大切なのは、個別に対応することです。全体の前で叱ると、「プライドが傷つく」「反発が生まれる」「自分は悪者だ」というレッテルになります。その結果、指導が「修正」ではなく、「対立」になってしまいます。選手の立場と尊厳を守る。これが第一歩です。
例えば、こんな流れです。
1.肯定から入る
「いつも熱心に練習を頑張ってくれてありがとう(肯定)」
2.合意を取る
「これから少し、聞き心地の悪いことを言うかもしれないけど、話を聞いてもらえる?」
この一言で、受け取り方は大きく変わります。
3.メッセージで主張する
「周りにネガティブな言葉をぶつけている場面があったよね。もし私がその子の立場だったら、正直つらいと感じると思う(メッセージ)」ここで大事なのは、「あなたが悪い」ではなく、「私はこう感じた」という伝え方です。その後、「なぜそう言ったのか?」「本当はどうなってほしかったのか?」「自分が同じことを言われたらどう感じるか?」など、質問やポジションチェンジの思考フレームを使いながら、本人の内側にある意図を引き出し、叱責ではなく、内省を促す時間にします。相手のエネルギーを否定せず、使い方を整えていきます。
4.必ず肯定で締める
「真っすぐ話を聞いてくれてありがとう」「時間をくれてありがとう」「受け止めてくれてありがとう」
そして最後は、「これからも一緒に、もっとよいチームを作っていこう」(Weメッセージ)で伝え、Weで終える。
これが信頼を崩さない指導です。
ぜひ同じようなケースでお悩みのコーチの方は、意識してみてください。






